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ユーミンが教えてくれる原点

昨日、NHKのSONGSに松任谷由実さん、ユーミンが登場しました。

私にとっては尊敬する先輩でもあり、憧れのアーティストです。

新しいアルバム「POPCLASSICO」、まだ聴いていないのですが、SONGSで何曲か聴くことができました。「シャンソン」という歌を聴き、泣きました。そこに、上質な歌詞の原点を見て、そして歌詞に描かれているユーミンの境地に感動したのです。

ちょうど昨日、20年以上おつきあいのあるプロデューサーと打ち合わせをしていて、今のJ-POPの歌詞についての話になりました。私がアイドルの歌詞を書いていた頃、杏里や河合奈保子の歌詞を書いていた頃の歌詞と、今の歌詞は全くと言っていいほど違います。あまりはっきりと書くのは躊躇するのですが、ユーミンの新曲を聴いて、勇気が出ました。

今の多くのJ-POPの歌詞には、情緒、物語があまりないように思います。

聴いていて、ふっとひっかかるところがなく、何を聴いても大差がない。

これは、私の加齢のせいなのかもしれませんが、音楽業界の片隅にいる耳を持ってしてもそうなのです。(今度はこう来たか)とうなってしまう歌が少ない。誰が書いても同じなのです。

たとえば、松本隆氏の歌詞と康珍化氏と阿木曜子氏の書く歌詞にはそれぞれの作詞家の世界観が反映されていて、その作詞家が書く必然性があったのです。だからわくわくしたし、おもしろかった。

はっとするような比喩があり、どきっとするような言葉があった。

心のいちばんやわらかいところにふっと触れる表現があった。

そんな言葉を紡ぎだせるのが、作詞家なのだと思います。

私が渇望していていた言葉を、ユーミンが勇気を持って示してくれました。

歌詞ではなく、もはや純粋詩のような言葉の世界が、私の求めている境地なのだと思いました。

ずっと前に由実さんから励まされたこと。

そのときの感動を胸に、これからも言葉を紡いでいきたいと思います。

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